虎足盤
- 年代
朝鮮
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材料
木 -
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寸法
高28.7、直径43
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番号
南山 1181
韓国の伝統家屋では、食堂という空間がなく、坐式生活をしたので、部屋に坐って食事をした。このような伝統家屋で、小盤は、台所から部屋まで食事を載せて運んだり、部屋に坐って食事をするための食卓の機能をした。また、一人でひとつの膳を使用するために小さく作られたものが大部分である。用途・天板・脚部の形態・地方によって多様な小盤が伝えられている。
虎足盤は、天板を支えている脚の肩部が外に反り、再び内側に曲がり、柔らかくS字形を成した後、脚の先が外側に僅かに反り返った形態の小盤である。天板は大部分が十二角の板で、作りやすい為か朝鮮時代に全羅道南部地域を除く全国で使用された。
この小盤は、脚部に装飾がなく簡潔で、軽快な感じを与える。十二角からなる天板は、欅を使用しており、木目が粗く表れているが、天板の下側の周りに透かし彫った亜字文の装飾が、脚部の軽快な曲線と調和をなしている。脚部と足台(家具の脚の底部に渡した板)部分もすっきりと仕上げてあり、そのためか脚部がかなり長くみえる。
韓国の美 -木漆工芸-、李宗碩他編、中央日報社、1981、図187
色彩のある本たち -小盤-、羅善華、大圓社、1989、pp. 89-90