平安道辺城地図
  • 年代

    朝鮮

  • 材料

  • 寸法

    図43×18.8 最大規格43×185

  • 番号

    本館 10688

   鴨緑江の境界が接する地域を描いた地図である。鴨緑江と豆満江の同地域は清が中国本土を掌握するに伴い軍事的危機が高まったところで、この地域に関する情報を得るために多くの地図がつくられた。山地の表現は^^^^のように山を続けて描いている。鴨緑江沿岸の軍事基地である鎮堡と、一種の軍事哨所である把守が詳細に表示されている。
  邑城と山城の内部には当時存在した民家の数まで表示されている。通信手段である烽火と敵の侵入路が詳細に記されていることから、この地図が軍事目的でつくられたものであることがわかる。
  特に、峠の関門の表示が詳細であるが、清北正脈の関門は鴨緑江把守に続き第2の防御線であった。財政と関連した倉庫の表示も詳細で、江界地域には把守の表示が密集している。
  地図の上部余白には郡県の地理的特性と関連した内容が記されている。清川江以北の義州から鴨緑江上流の厚州までの城、鎮、堡、把守などを詳細に描いた軍事地図である。
  清川江以北とはいうが、実際には狄踰嶺山脈以北を扱っていて、城の実際の形を描き、住民の世帯数と隣接地域との詳細な交通路が表示されている。鴨緑江辺にそって配置された把守の名が記されていて、満浦鎮から上流に至る、いわゆる廃四郡地域には把守の配置が下流よりはるかに緻密であることがわかる。