重要
菩薩
  • 年代

    インド

  • 材料

    石 - その他

  • 寸法

    高さ 116.8cm

  • 番号

    贈 7013

ガンダーラ仏教彫刻の特徴が色濃く見られる。ガンダーラは西アジア、南アジア、中央アジアを繋ぐ交通の要衝であり、古くから様々な文化が伝わった地域である。この地域で15世紀頃制作された美術を「ガンダーラ美術」という。初期仏教美術の中心地であり、北インドのマトゥラー(Mathura)地域とともに、人間の形をした仏像がはじめて制作された場所だという点において重要な意味を持つ。東西文化交流の中心地だっただけあって、ここから出土した仏像はインド、ヘレニズム、ローマ、パルティアの文化的要素が溶け込まれている。

灰色の片岩を削って作られたこの像は、バランスの取れた美しい顔がヘレニズム様式の神像を連想させ、巻き毛と薄い服をまとった体が写実的に描写されている。

 

*国立中央博物館会寄贈(2008)