粉青沙器象嵌蓮華水禽文梅甁
  • 年代

    朝鮮

  • 材料

    陶磁器 - 粉青

  • 番号

    東垣 129

『東垣李洪根蒐集名品選』陶磁編 図32

高麗末期に見られる青磁梅瓶の形を受け継いでいるが、文様の構成を見ると粉青沙器特有の闊達さと大胆さがよくあらわれている梅瓶だ。
文様は全部で四つの段に分けて装飾されている。主文様としては胴に大きな蓮花があって、その間に鶴と魚が大きく白黒象嵌されている。面象嵌された鶴は脚が短くて、まるで鴨のように見える。魚は面積が思わしくなかったのか上部に反対に置いた。全体的に自由奔放な感じで粉青沙器の特徴をよくあらわしている。
補助文様としては胴の下に長く広がったS字形の文様と蓮弁文を廻らせて装飾した。
釉薬はよく溶けて光沢があり、均等に細かくひび割れた貫入がある。底部は底面を薄く削り込んだ形態で、菊花文の印が押されている。畳付は広く平らで、耐火土を敷いて焼き上げた。