重要
鉄造仏坐像
  • 年代

    高麗

  • 出土地点

    広州郡

  • 材料

    金屬 - 鉄製

  • 寸法

    高さ 288cm

  • 指定文化財

    332

  • 番号

    徳寿 2748

鉄製のこの坐像は、京畿道(キョンギド)・河南市(ハナムシ)・下司倉洞寺跡から出土したのを1911年に場所を移したが、植民地からの解放された後、寺跡の発掘調査により、高麗時代の仏像であることが明らかになった。現在も寺跡には石の台座の一部が残っている。高さ2.88m、重さ6.2トンに達し、わが国最大の鉄仏である。

仏像の鼻の部分と両手は後に補修されたものであり、石窟庵の本尊仏と同形式の服装と手印であるが、腰が急激に細くなるなど、不自然な造形と抽象化された細部の表現を見ると、統一新羅時代の仏像を継承した、高麗初期の作品と推定される。

仏像の両膝に固まった漆の痕跡が残っていることから、仏像全体に厚く漆塗りした後、メッキの処理が施されたことが分かる。