外奎章閣儀軌の返還について最終合意
  • Date2011-04-06
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外奎章閣儀軌の返還について最終合意

韓国国立中央博物館とフランス国立図書館間で約定を締結

 

 

韓国の国立中央博物館は、2011年3月16日の11時(現地時間)パリで、フランス国立図書館と外奎章閣儀軌返還のための約定に署名しました。

 

韓国国立中央博物館の金英那(キム・ヨンナ)館長とフランス国立図書館のブルノ・ラシーヌ(Bruno Racine)館長を代表とする双方の代表団が実務協議を行い最終合意に至った今回の約定にしたがって、これまでフランス国立図書館に所蔵されていた外奎章閣儀軌297冊が韓国に戻ってくるうえで必要な両国間の合意がまとまりました。

 

外奎章閣儀軌に係る両機関の約定は、2010年11月12日にソウルで開催された韓国・フランス首脳会談で李明博大統領とニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)大統領間の合意、そして、2011年2月7日興信(パク・フンシン)駐フランス韓国大使とフランスのポール・ジャンオルティズ(Paul Jean-Ortiz)アジア太平洋局長間の政府合意文のフォローアップであり、外奎章閣儀軌が韓国に戻ってくるための技術的かつ細部的な内容が含まれています。

 

今回戻ってくる儀軌297冊は、1866年にフランス軍が韓国江華島の外奎章閣から無断で持ち出したもの。(外奎章閣とは、朝鮮王朝第22代国王の正祖が1782年に王室の図書を保管するために設立した王室図書館。)1975年にフランス国立図書館に勤めていた書誌学者の朴炳善(パク・ビョンソン)博士の努力によって初めて所在が確認されて以来、1991年から韓国政府と学界で返還を続けて推進し、20年目にして実を結ぶことになりました。

 

外奎章閣儀軌は、両機関間の約定によって今年4月から5月の間に4回に分けて韓国に返還され、国立中央博物館の書画類収蔵庫に安全に保管される予定です。

 

国立中央博物館は、これを記念して伝統儀礼による記念行事を開催する計画で、特別展示(2011年7月19日~9月18日)の際、国民に公開する予定。また、返還儀軌資料をデジタル化してオンライン・サービスも提供し、韓国の専門家で構成されたチームで集中的に研究事業も行う予定です。

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