青磁竹筍形注子

神秘的な深い翡色をもつ竹の子形の水注です。竹の子形の本体に、竹の枝を模した取っ手と注ぎ口が取りつけられ、蓋は伸び上がる竹の子形です。竹の子の輪郭線は薄い陽刻、葉脈は細い線でこまやかにほどこされています。「雨後の筍」の諺のように、竹の子は雨が降った後50cm以上も伸びることがあり、成長の早い植物です。その性質にちなみ、子孫の繁栄や祈願・祝賀を意味する意匠として用いられました。