ビシュヌ

ビシュヌを中心とする碑像です。パーラ時代には、ヒンドゥー教も盛んで、中でもビシュヌ神への崇拝が流行しました。ビシュヌは宇宙を維持する神で、創造神ブラフマー、破壊神シヴァとともに、ヒンドゥー教の三大主神の1体です。ビシュヌは、儀礼よりも個人の信仰によって救いを与える穏やかで慈しみ深い姿で表現されます。彼は世界を救うため、動物や人間の姿であらわれることもあります。中央に立っているのがビシュヌで、両脇に小さく表現されているのは、妻のラクシュミーと、川の女神であるサラスヴァティーです。ビシュヌは高い宝冠をかぶり、手は4本あり、それぞれこん棒、蓮華、円盤形のチャクラ、法螺貝を持っています。この時代の典型的なビシュヌ像です。

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