ベトナムの青銅器時代を中心とした古代文明の源流を探る展示である。ベトナム北部のドンソン(Dong Son)文化と中部のサーヒィン(Sa Huynh)文化を主とし、ベトナム国立歴史博物館所蔵遺物に加え、国立中央博物館との共同学術調査で出土した新たな資料を展示する。
本展示はベトナム北部で発達した銅鼓に象徴されるドンソン文化の青銅器と紅江流域の農耕を通じて、ドンソン文化を紹介する機会となる。また、甕棺墓に代表されるサーヒィンの墓制や東南アジアからも広域的に発見される装身具を介して、ベトナムにおける古代文明が東アジアのなかで国家として発展する過程を確認できるものである。