菩薩

「菩薩」とは本来、悟りを得る前の釈迦を示す言葉でしたが、大乗仏教の興隆とともに、自身の悟りを追求し、他の衆生を救済する存在を意味する言葉として普及していきました。これにともない、菩薩は世俗の中で最も立派な姿をした貴族にたとえられました。この菩薩像は「ドーティ」という腰巻をつけ、上半身にはショールをまとい、耳飾・首飾・腕輪などの装身具を着用しています。写実的な描写と上品な姿がきわだった秀作です。

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