銅貨
- 年代
元
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出土地点
新安郡
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材料
金屬 - 銅合金製
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寸法
高30.2、口径10.7、底径11.2
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番号
新安 9498
新安沈没船には重量28トン、数量としてはおよそ800万枚を超す大量の銅貨が積まれていた。日本では平安時代の皇朝十二銭を廃止した後、貨幣鋳造が行われず、その代わりに中国から大量の銅貨が輸入され日本国内に流通した。
そのため、この銅貨は大量に日本に輸入される貨物であったことが推定される。唐代の開元通宝から元代の至大通宝に至るまで、唐・宋・元代に制作された銅貨が大部分含まれている。
これら銅貨は木箱に入れず、紐で数百枚ずつ一束に結ばれ、布袋に入れて木簡でその主人を表示したものと推定される。サイズや種類に関わらず、無造作に積まれていたことから、日本で一律的に同じ価値の貨幣として使用されたか、主に原料として活用されたと思われる。